写真のコツ

 写真撮影のコツ その2

6.構図を理解する

写真の構図の法則を理解すると、バランスがとれた構図の写真が撮れるようになります。
さまざまな構図がありますが、簡単なものをご紹介します。


■三分割構図
縦横を3分割し、その交点に被写体を置くと、安定感のあるバランスの取れた写真になります。

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水平線や地平線は、縦の3分割のラインのあたり、もしくは2分割の真ん中に配置すると、バランスが良い写真になります。
sanbunkatu2.jpgsuihei1.png


suihei3.pngsuhei4.png

■対角線構図

taikakusen.jpg
対角線で分割し、対角線に沿って斜めに被写体を配置すると奥行きが出る写真となります。


taikaku1.png

7.シャッタースピードと絞りを理解する

シャッタースピードとは、シャッターの開け閉めのスピードです。人間の眼で言えばまばたきにあたるでしょうか。どのくらいの秒で場面を切り取るかと言うことです。
ですから、動きの早いスポーツなどをしているところを撮るときにはシャッタースピードを早く設定します。カメラの液晶に表示され「1/500」(500分の1秒でシャッターが開いて閉じる)と言う数字がシャッタースピードです。

絞りとは、レンズのシャッターの開け閉めの大きさです。人間の目で言えば瞳孔が大きくなったり小さくなったりすることにあたるでしょうか。カメラの液晶に表示される「F3.5」」とかいう数字がその絞りになります。絞り値が大きくなるとシャッターの開ける大きさが小さくなります。つまり、光の取り込む量が少なくなります。

オート設定では、このシャッタースピードと絞り値はお互いにバランスをもって決められます。
同じ環境下で、シャッタースピードを速めると逆に絞り値は小さくなります。シャッタースピードを遅くすると、絞り値は大きくなります。
この関係を理解して使えば、いろんな写真が撮れます。


8.シャッタースピードを変えて撮ろう(流し撮り)

カメラでシャッタースピード優先の設定とし、シャッタースピードを変えて撮ることで、同じ被写体でも違う表現ができます。

■流し撮り
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流し撮りとは、動いている被写体を撮るために、カメラもその動きに合わせて振って撮影する方法です。

動いている被写体を撮ることは、運動会などで経験があると思いますが、ピントがあっていなかったり、ぶれていたり、端に写ってしまったりすることがあると思います。
流し撮りは、目の前を横切って動く被写体をはっきりと捉える写し方です。


ID007387_1.jpgまず、どの位置に来たときにシャッターを切るか考え、その距離にシャッターを半押ししてピントを合わせておきます。これを置きピンといいます。被写体の位置の地面などにピントを合わせます。

あとは、被写体がシャッターを切る位置に来たときに、シャッターを押しながら被写体の動きに合わせてカメラも横に振ります。
そうすると、被写体自身は止まっているように写りますが、背景が流れているように写るため、被写体に動きが出てきます。


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通常、スポーツなどを撮る場合は、シャッタースピードが1000分の1秒以上となります。その場合被写体が完全に止まって写り、スピード感、躍動感が感じられません。


IMGP0030.jpgシャッタースピードを100分の1秒程度に設定し、流し撮りをすると、このように、背景が流れ、被写体にも動きが出るためスピード感、躍動感が伝わる写真になります。被写体のスピードとカメラを振るスピードがピタリと合わせる必要があります。

シャッタースピードはまずは250分の1秒くらいから初めて、少しずつ遅くしていくと良いと思います。
遅くすればするほど難しくなりますが、設定の違いで体は止まって、手足は動いているなど動きのある写真が取れます。


9.シャッタースピードを変えて撮ろう(スローシャッター・長時間露光)

シャッタースピードを遅くして撮影するスローシャッターや長時間光を取り込む長時間露光(長秒撮影)で通常とは異なる写真が撮れます。

■スローシャッター
IMGP0048.jpg川の流れを60分の1秒で撮影しました。川の表面が滑らかな感じになりました。
条件にもよりますが、滝や流れを2分の1秒から30分の1秒程度で撮ると、白糸状に撮影ができます。


ID006882_1.jpg線香花火もスローシャッターで撮ると火花が弾ける様子が撮影できます。
スルーシャッター過ぎると、光の塊のような写真になってしまいますので、適度なスピードを調整しながら撮影します。
この写真は2分の1秒で撮影しています。


■長時間露光
ID004990.jpgキャンプ場の夜景です。バルブ設定で露光時間5秒で撮影しました。
バルブ設定は、シャッターを押している間、撮影されるので、この機能を使えば、星や光の軌跡の撮影など様々な夜景が撮影できます。
三脚とレリーズが必須です。


10.おまけ

ランタンの撮影です。普通に撮影すると光量が多い光源部分に露出が設定されるため、タンク部分が暗くなってしまいます。
フラッシュを使うことでタンク部分を写しこむことはできますが、右側の写真はフラッシュを使っていません。
それでは、なぜ、タンク部分がはっきりと写っているのでしょう。

interval.jpgIMGP9145.jpg

この写真は、シャッタースピードをバルブに設定し、3秒間撮影しています。実はその間、タンク部分に弱めの懐中電灯で光を当てているのです。そうすることによって、タンクに正面から光が当たるため、ランタンの光量が強くてもタンク部分が写りこむのです。フラッシュを使うより、自然な感じでタンクが写ります。

2-ID000436_1.jpg1-ID000435.jpg

イルミネーションの撮影ですが、普通に撮影してもきれいなのですが、わざとピントをぼかして撮影してみました。
幻想的な雰囲気の写真になりました。

11.最後に、写真は狙って撮る!

写真は狙って撮るものだと思っています。
シャッターチャンスは、待っていても訪れません。訪れたとしても、ボーっとしていると気がつかずに過ぎてしまいます。
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自分がイメージした写真が撮りたいと思ったら、ファインダーを覗いて狙って待つ、自ら被写体を探して狙って撮ることが必要です。

プロや写真愛好家の方々は、イメージした写真を撮るために、足しげく通ったり、長時間待ったりして狙って写真を撮っています。


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そこまでしなくとも、例えば子どもの遊んでいるところを何気なく撮るのではなく、どんな場面を撮りたいイメージして狙って撮る。

その狙っている間に、思わぬシャッターチャンスが訪れることもあります。そのシャッターチャンスを逃さずに撮ることです。


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1回のキャンプで数百枚の写真を撮っても、本当に気に入る写真は数枚です。
昔と違って、今はデジタルの時代。撮りまくってもOK!撮った写真もすぐに確認できるし、簡単に加工、補正ができます。

撮って、撮って、撮りまくりましょう!


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