ワンポールテントを自作してみた!(製作編 その1)
材料検討編に続き、いよいよ製作編です。
ざっくりとした工程は以下のとおりです。
順番を間違えると、面倒なことになってしまうので、よ~く考えて整理しました。

(1)型紙の作成・パーツの切り出し
(2)スカートパーツの縫製
(3)本体パーツとスカートパーツの結合
(4)ベンチレーターの取り付け
(5)ファスナーの取り付け
(6)本体パーツの結合、引き綱ループの取り付け
(7)頂点の補強パーツ、ポール用のベルト取り付け
(8)ペグダウン用ベルトの取り付け
(9)スカートへのハトメ取り付け、収納方法
(10)ロゴの取り付け
(11)シームシーラー塗り
(1)型紙の作成・パーツの切り出し

まずはパーツを切り出すために、型紙を作りますよ。
直接、生地に線を引いて切り出すことも考えたけど、大きな二等辺三角形を6回も正確に書くのは大変だからね。

模造紙を4枚つなぎ合わせて、二等辺三角形を画きます。
これを広げるだけでも大変なスペースです。
生地を接合する縫い代部分も含めた型紙です。
縫い代はちょっと広めに3cmにしました。不要な部分は縫うときにカットするので。

まずは本体生地から。生地は「カラビナダイヤリップ」

ロータリーカッターでコロコロと切っていきますよ。
はさみで切るより、長い直線は便利で、綺麗に切れますね。

スカート部分は、表が本体生地と同じ「カラビナダイヤリップ」で、裏面に「210Dナイロンオックスしわ撥水」の生地を貼り付けるので、全部で12枚切り出します。

これで切り出し完了です。
(2)スカートの縫製

さて、縫製の前に、生地のテストです。事前に特性を知っておいたほうがいいからね。
リップストップと平行に縫っていくと、ツレができてしまいます。平行でないと綺麗に縫えますね。
平行に縫うときは、ちょっと引っ張って縫うことで解決しよう。
生地は薄いので、針は14番を使うことにしました。

次は、アイロンのテストです。
生地の表示上は低温OKなので、試してみます。
低温で30秒当ててみましたが、特に縮み等の問題もありませんでした。

さて、テストが終わったところで、スカートの縫製です。

カラビナダイヤリップとナイロンオックスの生地を張り合わせて、周囲を撥水性のある「ナイロンふちどりバイアステープ」で縫っていきます。
ちょっとコストはかかるけど、生地を織り込んで縫うより、バイアステープ使ったほうが楽チンだからね。

ひたすら縫っていきます。
生地と押さえの間にサンドペーパー#1000を挟んでいます。
これを挟むと、滑りにくい生地、滑りすぎる生地がきっちり捕まえられて送られるので、とても縫いやすくなるし、ガイドラインの役目もするので、直線縫いが楽になります。
ネットで仕入れたネタです。いや~勉強になるわ~。
あと押さえの金具もすべりの良い「テフロン押さえ」に変更しました。

なかなか美しいんじゃない!
ちょっと曲がったところもあるけどね。。。

表面はレッド、裏面はワインレッドのスカートの完成です!
(3)本体パーツとスカートパーツの取り付け
次は、本体パーツへスカートを取り付けますよ。

こんな風に、両方の生地を互い違いに織り込んで、縫っていきます。
この縫い合わせが一番苦手。

簡単にできる方法がこれ。
本体部分の縫い代は、1.5cm、スカート部分の縫い代は3cmにして、1.5cmを重ね合わせて、布用ボンドで仮止めします。
乾いたら、本体をスカート部分に重ねるようにして織り込んで縫えばいいだけです。
この際注意しないといけないのは、どっちが上か、縫い代の幅が広い方はどちらかという点です。

あとはひたすら縫うのみ!

表はこんな感じ。
スカートが右側です。
縫い合わせの上下を間違えると段差が逆になってしまいます。
段差が逆になってしまうと、雨が段差で溜まってしまいます。

長さ15cmのスカートの取り付け完了です!
(4)ベンチレーターの取り付け
本体へのベンチレーターの取り付けです。
6枚の本体生地のうち、2枚にベンチレーターを取り付けます。

設計図上、サイズを正確に決めていなかったので、見た目のバランスを考慮して、サイズを決定します。
色もグレーにするか黒にするか悩みました。
黒は締まりがでていいんだけど、妻の意見を取り入れて、グレーにすることにしました。

ベンチレーターのカバーに使う生地は「140Dダイニーマリップストップ」
この生地はダイニーマを織り込むことで、軽さと強さが共存させ、裏面には防水性のあるPU(ポリウレタン)コーティングが施されています。
ベンチレーターとして使うにはちょと高価でもったいない生地です。
でもこのリップストップの格子柄がデザイン的にもマッチするので、使用することにしました。

というわけで、切り出しました。
ベンチレーターとして浮かせるために、底辺は本体生地より8cm長くしています。

1枚は三角形で切り出して、もう一枚は二枚の直角三角形を縫い合わせました。
高価な生地なので、有効に使わないとね。
こんな際も綺麗に縫えるように上達しましたよww

本体生地をロータリーカッターで切り抜きます。

切り抜いた縁をふちどりバイアステープでくるんで縫います。
やっぱりリップストップと平行に縫っていくと、ツレがでてしまいます。
テントを張るときに、引っ張ればツレが消えるので、良しとします。

アウトドアマテリアルアートで購入した「ノーシーアム・メッシュ」を使います。
このノーシーアム・メッシュは、蚊の様な小さな虫も通さない非常に目の細く軽量な防虫メッシュです。

非常に薄く、か弱い生地です。

周囲を、グログランテープの12mmをあわせて縫っていきます。

メッシュを着脱できるように、マジックテープを縫い付けます。
もちろん100均商品です。

マジックテープを縦に半分に切って。。。。

テント本体に。

メッシュにも縫い合わせます。

底辺の部分は、マジックテープでなく、直接本体に縫い合わせます。
これでメッシュ取り付け完了!

これで、メッシュ部分は、べりべりっとはがすと、ペロ~ンと開放することができます。

ベンチレーターのカバーに、TakasanCampのロゴを縫い付けます。
アイロン転写シートでロゴを布に転写して、縫い付けました。

ベンチレーターのカバーに張りを保つために使用するのが、これ。
ダイソーで購入した「ロングひも通し」です。
「ロングひも通し」はワイヤーでできて、長さも程よい感じ。

このワイヤーの不要な部分をカットして、端の部分をビニールテープで巻きます。
ふちどりバイアステープでこのワイヤーをくるんで、縫い付けます。

ワイヤーを入れることで、こんな感じで張りができて、きれいにカーブを描きます。

本体生地に縫い合わせます。

これでベンチレーターの取り付け完了!

こんな風に、カーブを描きます。
あとは、マジックテープで止められるようにするかな。
次の工程は、本体パーツにファスナーを取り付ける工程なんですが、発注したファスナーがまだ納品されていないため、いったんここで小休止。
(9)のロゴの取り付けを先に済ませることにしました。
(9)ロゴの取り付け

本体生地の2枚に「TakasanCamp」のロゴを取り付けますよ。
プリンターで印刷して、ロゴの大きさ、位置を決めます。
ロゴをどうやって付けるか?
まずは、前回のタープのときと同様に「くれたけ ファブリカラー」で画き画きする方法。

生地が赤色なので、何を塗っても黒っぽくなってしまうし、黄色は色がわからない状態なので、この方法はNG。
この生地は低温のアイロンかけにも耐えられることはテスト済みなので、アイロン転写シートで貼り付けることにしました。
アイロン転写シートは白地の部分がシールのように張り付く方式のため、ロゴ全体を貼り付けると背景が白になってしまいます。
そこで文字単位で切り抜いて貼り付けることにしました。
そのためには、文字ごとの貼り付け位置を明確にしておく必要があります。

そこで活躍するのが、ダイソーの「マーキングチャコ」
タープへのロゴ取り付けにも使ったものの、ホワイト版です。
反転して印刷したロゴを生地の裏に貼り付けて、生地の下にマーキングチャコを敷いて、上からロゴをなぞります。
すると、なぞった部分が生地に写しこめます。

アイロン転写シートにロゴを印刷して。。。

文字の塊の単位で切り抜きますよ。
地道な作業です。

アイロンの低温で約30秒。

マーキングチャコで写した文字に沿って、アイロンで貼り付けていきます。

こんな感じでロゴ完成!
いい感じしゃない!
さて、あとの工程は、ファスナーが納品されてからです。
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